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レベル4: 都市をより良くする自動運転

アメリカの「自動車技術会」(SAE)の基準を中心に、運転自動化のレベルを0(完全手動)から5(完全自動運転)までの6段階に分けて定義しています。各レベルを分析し、なぜMay Mobilityのレベル4車両が自動運転のスイートスポットにあるのかを説明します。

by Sarah Pressprich Gryniewicz, Strategy Analyst, May Mobility

アメリカの「自動車技術会」(SAE)の基準を中心に、運転自動化のレベルを0(完全手動)から5(完全自動運転)までの6段階に分けて定義しています。各レベルを分析し、なぜMay Mobilityのレベル4車両が自動運転のスイートスポットにあるのかを説明します。

SAEは、運転自動化のレベルを0(完全手動)から5(完全自動運転)までの6段階に分けて定義しています。May Mobilityは、自動運転のスイートスポットに位置するレベル4の自動運転車両を設計しており、スマートシティのモビリティにとって非常に重要です。

レベル5の自動運転(どこでも、いつでも)は理想的に聞こえますが、あまりに急ぎすぎると、すでに過負荷になっている交通網を悪化させることになります。レベル4自動運転は、スマートシティの概念に基づいた総合的な交通システムの一環として、より効果的に実現されることが期待されます。

各レベルの説明

SAEは、運転支援と自動運転の能力と制約を示すレベルを策定しました。これらのレベルの定義は説明としては便利ですが、実際はある段階から別の段階へと明確に進化していくものではありません。現在、道路上にはレベル0からレベル4までの事例が存在します。

レベル0は、私が昔乗っていたマニュアル車のように、ドライバーの操作に100%依存しています。レベル1と2もドライバーは必要ですが、クルーズコントロール、レーンキープ、駐車などの運転操作をアシストする技術を備えています。そのため、運転はより簡単になっていますが、ドライバーがドライバーであることは明らかです。

レベル0

レベル1

レベル2

運転自動化なし

運転支援

部分運転自動化

ドライバーの関与

常時

常時

常時

概要

ドライバーがすべての運転タスクを行う

ステアリングか、ブレーキ・アクセルのどちらかをアシストするが、両方を同時にアシストすることはできない

アクセルとステアリングが自動化、ただしドライバーは常時関与していなければならない

機能例

ㆍ 自動緊急ブレーキ

ㆍ ブラインドスポット警告

ㆍ 車線逸脱警告

ㆍ レーンセンタリングアシスト

または

ㆍ アダプティブクルーズコントロール

ㆍ ハンズフリーステアリング

および

ㆍ アダプティブクルーズコントロール

表1 各レベルの説明 (自動車技術者協会HPより引用、詳しくはこちら)

レベル3は中間段階であり、状況によってはシステムが車両を完全にコントロールし、道路や交通状況を監視し、ドライバーがコントロールする必要がある場合にはドライバーに通知します。必要に迫られるまでは自動運転です。

レベル4とレベル5は、ドライバーを必要としない完全自動運転と言えるでしょう。レベル4は特定の条件下でずっと完全自動運転を行い、レベル5はあらゆる条件下でどこでも自動運転を行います(驚くべクルマです!)。

May Mobilityは、幸いにもレベル4を目標にしています。少なくとも今後数十年間は、より多くの人々がより移動しやすくなり、同時に交通渋滞を引き起こさないよう車の台数を抑えるために、レベル4がちょうど良いと考えているからです。

レベル3自動運転における課題と可能性

レベル3は難しい中間地点であり、理想的な最終目標ではありません。道路上の状況は急に発生し、事故はミリ秒単位で起こる可能性があります。人間が交通状況に意識を戻し、運転に全責任を持ち、瞬時に正しい判断をすることを求めるのは、とてもハードルが高いことだと言えます。乗客への期待とシステムの能力が一致しない場合、安全性に大きな影響を及ぼします!おそらく、非常に慎重なシステム、優れた乗客案内、注意を促すようなインターフェースがあれば、レベル3はもっとうまくいくと考えられます。けれどもそれは、レベル2ですでに行われていて、うまくいっていることです。

自動運転車がもたらす社会問題とレベル5の限界

一番大きい数字がベストだと思いますよね?実はそうとは限りません。レベル5の自動運転、つまり、いつでもどこでも行ける車をあなたや私が買うというのは、非常に遠い先の話です。必要となる装備や地図が高価であり、精密なメンテナンスも必要なため、長年にわたって個人で所有するには不向きです。

レベル3

レベル4

レベル5

条件付き運転自動化

高度運転自動化

完全運転自動化

ドライバーの関与

システムの要請時

なし

なし

概要

ドライバーは、要求されたときに車両を制御する準備ができていなければならない

システムは特定の条件下ですべての運転制御が可能

システムはすべての条件下ですべての運転制御が可能


機能例

ㆍ交通渋滞時の運転代行


ㆍ一部地域での無人運転マイクロトランジット

ㆍペダルとステアリングの装備が不要

ㆍレベル4と同じだが、車両はどんな条件下でもどこでも走行できる

表2 各レベルの説明 (アメリカの自動車技術者協会より引用、詳しくはこちら(英語)

良い点があります。交通は多くの人々にとって必要なものですが、膨大なインフラを必要とし、気候に影響を与え、混雑を引き起こしやすいものです。誰もが、より速く、 より便利に移動したいと考えます。けれどもシステムの中に少し摩擦があることで、(ある程度の)バランスが保たれます。

パーソナルロボットドライバーは移動をほとんど苦にしないため、「誘発需要」を膨大に増加させることになり、都市のスプロール化、距離の増加、交通渋滞を助長します。移動中にメールを書き、本を読み、動画を視聴し、寝ることもできるならどうなるでしょう? 私にとっては最高ですが ... けれども誰もがこれを行うと、同じ渋滞の中で立ち往生することになります。

私たちは、より安全で、より速く、より手頃な交通網を望んでいます。けれども個人用の自動運転車はその答えではありません。都市をより良くし、二酸化炭素やエネルギーの使用量を減らし、交通費を削減するためには、車の共有化を進める必要があります。そして、そこにレベル4がぴったりと当てはまるのです。

レベル4自動運転車によるMaaSネットワークの可能性

レベル4は完全な自動運転ですが、限定された場所や状況での使用となります。このちょっとした障壁により、個人にとっては有効活用が難しくなりますが、地域社会にとっては交通網を抜本的に拡大する素晴らしいチャンスとなります。交通機関がレベル4のオンデマンドゾーンを戦略的に配置することで地元エリアを移動でき、遠出の場合は電車やバス・ラピッド・トランジットに接続することができます。自家用車を1台(あるいは2台、3台)ずつ所有する代わりに、あなたや近所の人々が少額の料金で迅速かつ簡単に移動することができます。

交通機関を利用するのは必ずしも簡単で便利なことではありませんが、レベル4車両はそのギャップを埋めることができ、全体的な「モビリティ・アズ・ア・サービス(MaaS)ネットワーク」の可能性を最大限に引き出すことができます。自動運転車両は、ラストマイルや過疎地域のサービスを、手頃な価格で持続的に提供することができます。これはバスやスクーターでは実現が困難ですが、より多くの人が利用できるシステムを作るためには必要なことです。

現在の都市のようにあらゆる場所からあらゆる場所への移動パターンを繰り返すのではなく、住民のアクセスを向上させ、他の相乗りサービスと接続し、駐車場や道路インフラをより良い用途に再生させることができます。

今後の進め方

今後10年間で、レベル2の自動運転機能を持つ自家用車の数はますます増えていくでしょう。そして、レベル4の自動運転車は、私たちやその子供たちの移動の方法を変えることになるでしょう。自家用車を持つ必要なしに便利でアクセスしやすい状況になることで、スマートシティの実現が可能になります。

May Mobilityは、自動運転車をあなたの街に届けるため、スマートシティ構想に一緒に取り組んでいけることを嬉しく思います。あなたの街のコミュニティと乗客の方々には、適切な変化がもたらされるでしょう。May Mobilityは都市と交通機関を熟知し、スマートシティに必要な車両やサービスを提供することができます。そして、住民のために新しいアクセスを提供するお手伝いをすることを待ち望んでいます。

May Mobilityのマイクロトランジットの利点や、自動運転車両サービスの導入方法につきましては、ぜひお気軽にお問い合わせください

著者について

Sarah Pressprich Gryniewiczは、May Mobilityのシニア戦略アナリストです。自動運転車がどのように公共交通を補完し、社会を構成するすべての人々にとって公平で持続可能な移動環境をどのように実現できるかについて取り組んでいます。ミシガン州南東部の公共交通機関で数年間勤務し、戦略的リーダーシップ、組織開発、コミュニティエンゲージメントに携わりました。平和部隊のボランティアとして西アフリカのベナンに滞在した経験から、インフラと「場所のコミュニティ」に情熱を注ぐようになりました。ミシガン大学において歴史および経済専攻で学士号を取得し、コーネル大学において地域計画専攻で修士号を取得しています。

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